神奈川県小田原市扇町商店街で、昔ながらの技術をつかい、蒸籠 (せいろ)、篩(ふるい)、漉し器などをつくる「横溝篩店」(よこみぞふるいてん)の四代目である店主が一点一点こだわり抜いて手づくりされている檜(ひのき)の蒸籠です。
檜の蒸籠は香りも良く、竹や杉のものと比べて強度・耐久性に優れ、一生ものとなります。子へ、孫へ、代々受け継いでご使用いただける調理器具です。
蓋の周囲の厚みはたっぷりとり、しっかりと蒸気を閉じ込めることができ、密度の濃い蒸気で蒸すことが可能です(お料理にはこの厚みが大切です)。
さらに蓋に使用している網代(あじろ)も中国産ではなく、神奈川県産の竹にこだわり、細さも一般的な10ミリよりも細い8ミリで竹職人さんにお願いして作ってもらっています。しかも、竹の節のない部分のみを使用し、一生ものにふさわしく見た目にもこだわり、繊細で美しい仕上がりこころがけました。
この国産竹の網代は大変貴重で高価になってきており、今回LOBBYでは請けていただける竹の職人さんを日本全国探すところからはじめることで実現した職人のコラボとLOBBYならではのデザインによる完全オリジナルの特注品です。
また、接合部は金属ではなく桜の皮をなめして編むなど、ディテールにも長く使うための伝統の知恵が息づきます。この桜の皮も国産のため年々数が減ってきており、しかも編むためには節のないところを選りすぐって刃物で滑らかになめすため、一枚の皮からほんの少ししかとれません。
職人、材料ともに失いつつありますが、すこしでも多くの方に知っていただき、品物を届け、使い手を増やすことが、私たちにできる役割です。
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中華鍋などで使用する際には付属の「敷輪」(しきわ:檜)を下に敷いてご使用いただくことで蒸籠自体が傷むことを防ぎます。
初めてご使用になる際は、蒸籠を水にくぐらせ湿らせた後、軽く水洗いをし、10分~15分程度の空蒸しをしてからご使用ください。
ご使用後は洗剤、たわしを使わず軽く水洗いをし、通気の良い場所で陰干ししてください。
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サイズ|24cm(おおよそ二人前のお料理に向いています)
段数|一段
原材料名|国産檜(ヒノキ)、国産竹(網代・すのこ)
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A BETTER LIFE とは…日常を“よりよい生活”に変えていくというテーマの、LOBBYオリジナルのシリーズです。
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【修理に関しまして】
インスタグラム経由で修理に関してのご質問をいただきましたので、こちらにも回答を明記をさせていただきます。
修理の際は、LOBBY ODAWARAの運営会社デザインこねこ(株)にご連絡をいただき、弊社から横溝さんへ持ち込んで修理をしていただくようにしております。修理費などは都度のお見積もりになります。(*初期不良に関しましてはもちろん無料でご対応させていただきます)
また、修理に関してはこれから業界として取り組まないといけない問題もございます。と言いますのも、実は正直に申しまして全国で職人がどんどん減っております。そのため、横溝さんのところへも問屋を通して現役を引退された他の職人が作った蒸籠の修理も集まって来ている状態です。横溝さんは、それらの修理も引き受けていらっしゃいます。
しかし、横溝さんもまた70歳と高齢ですので、もちろんいつかは引退されます。今のところ、お弟子さんもいらっしゃいませんので、その場合には、修理可能な他の職人さんを紹介していただく予定です。
良い素材を使えば長持ちし、手作りで作られたものは修理が可能です。だからこそ繰り返し修繕をしながら長く使うことができます。そうした道具の世界では私どもははまだまだ駆け出しですが、地域にあるデザイン会社として、そうした質の良いものを地域の職人さん達が作り続けることができ、きちんとした対価を受け取ることができる仕組みを作りたいと思っておりますので、ご興味がございましたら、ぜひお使いただければ幸いです。
他にもご質問等ございましたらお気軽にご連絡いただければ幸いです。